無題

特殊講義と大学院演習。

特殊講義ではヘーゲルのScheinの概念に対するローゼンクランツの理解の仕方が気になり、質問をする。ヘーゲル的な見方であるならば、古代ギリシア・ローマの芸術概念とは対極にあるはずだが、ローゼンクランツはヘーゲルの視点を用いて古典理想美を受け取るための基準とした。それはヘーゲルに対する誤読ではないかということ。

ローゼンクランツとしては美と醜に対する相対化を推し進めたために、ヘーゲル的な視点をそのように受けとめざるを得なくなった、ということか。

どこか聞き逃しているような気がする…

…

演習が終わって一週間終了。

ナチュラル・ウーマン [DVD]

ずいぶん昔に見たような気もするし、見ていなかったような気もする。助監督が青山真治だったのには驚いた。なんとなく谷崎あたりをイメージして映像を作ったのかというような気もするけれども、正直なところもう少しキャラクターの内面を掘り下げたほうが凄みが出たように思う。