美学会西部会のため京都市立芸術大学へ。
発表は二本。
・近世初期京の絵師と唐物屋
・「類似」概念の実効性

前者は、内容としては美術史の分野。美術品・絵師の結集点としての唐物屋という論は面白かった。ただ、やはり画像が見たかった。


後者は、類似概念における同一性、差異を念頭に置きながら、そこに進化論的な種の概念を導入することで、類似に対して新しい光を当てようとするものだと思う。個人的には難解であったけれども、いろいろと勉強になった発表だった。



戻って原稿の残りの構想を練る。

指摘していただいた鈴木泉氏の「ドゥルーズ『意味の論理学』を読む」を読み直す。

ドゥルーズの著作の中での『意味の論理学』の特異性を指摘しつつも、それをドゥルーズの体系の中で捉えなおすことを目的として、精読を行なっている。

精読を主眼とされているため、他の著書との絡みに付いてはさほど言及はない。しかし、『意味の論理学』の内容については理解しやすいようにすっきりと整理されている。
なによりも、『意味の論理学』をドゥルーズの体系の中に導入するための議論の展開の仕方をチェックしておくこと。