こんなものいつ、どうして買ったのだろう、ということはよくあることだと思うけれども、本に関して言えば、いつ、は思い出せなくても、なぜ買ったのかは結構おぼえているものである。

そんなこんなで長らく本棚の肥やしとなっていた

中世思想史 (平凡社ライブラリー)

中世思想史 (平凡社ライブラリー)

を読む。

当時(中世)において隆盛であった宗教であるキリスト教を中心として思想史が語られる。教義を理解するための読解・注釈作業が、教義を様々に変遷させていく様子が概括的に描かれている。三位一体説とプラトンアリストテレス哲学のあたりの関係は面白い。三位一体説を考えると、やはりフロイトオイディプス的三角形を思い出す。ドゥルーズがこのあたりに関係するのは微分概念のザロモン・マイモン、一義性に関してドゥンス・スコトゥス、感覚についてのトマス・アクィナスなど。

読んでいると高校の世界史で出てきた名前がちらほらと。

結局中世思想史を読んで、中世に思いをはせるより、高校のときを思い出してしまった。

またこの本にも出てくるアウグスティヌス。これに関してはこれ。

アウグスティヌス講話 (講談社学術文庫)

アウグスティヌス講話 (講談社学術文庫)

教会での講話を元にしているので、アウグスティヌスの専門書ではないといってしまえばその通り。しかし、講話をもとにしているが故に砕けた内容からアウグスティヌスについて言及されており、分かりやすいともいえる。

北白川、など知った地名もちらほらと。

ちらほらづくし、というほどではないが、そんな二冊。