今日の本

マクルーハンの『メディア論』を読みきる。まず感じたことは古い。ただ、重要なのはこれが書かれた時期をきちんと認識することだと思う。ただ単に古いといって斬って捨てることは簡単だけれども、それは傲慢な態度としかいえないのではないか。古くても考えさせる部分は沢山あるし、当時としては画期的な内容だったであろうことは想像に硬くない。内容としては二項対立、とくに男性性―女性性、の図式が透けて見えるような気がする。マクルーハンの活躍した時代を考えると、これはマクルーハンの考えというか、社会状況がもともとそうであったのか、区別するのが難しい。とはいえ、デリダなんかはこの状況を打破しようとしていたのではないだろうか。マクルーハンの論については2,3反対する意見もあるのでその辺りは卒論に参考に出来そうかな。「電話」の章では、現在の携帯電話の状況をみたら、マクルーハンはぶったまげるんじゃないかな。もう一度目を通しておいたほうがいい章としては「テレビ」。室井さんの本は確認の意味を込めてもう一度通読した。