東京その2

昨日の続き。

なるべく忘れないうちに、美術館の感想を。

ICCから恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館へ。

山手線の恵比寿駅東口から降車して、スカイウォーカー(というのか、あれは・・・)のある通路を歩き、信号を渡ると、すぐに目の前に見える。入り口に向かう前に、ロバート・キャパの『ノルマンディー上陸作戦』、ロベール・ドワノーの『市役所前でのキス』(京都で前に展覧会が開催されていたときの目玉作品。ポスターがこれだった。)ともう一人日本の写真家の作品が大きく引き伸ばされて貼られていた。

写美では3つの展覧会が開催されていた。アンコールワットに関するもの、ブラッサイ展、12人の写真家たちと戦争に関するものである。3つすべてを見ると料金は大学生で1700円位。

ちと、高いな…

ただ、なかなか来る機会はないし、せっかくなので3つ見ることに。

一番人が入っていたのはアンコールワット展だった。この写真展に関しては、自分がカンボジアに行った時に見たものがかなり多く作品として出ていたので、そういう意味で興味深かった。


ブラッサイ展。個人的には、この展覧会の切り口はブラッサイをパリの写真家としてみなして、そのような展示方法を取っていると感じた。展示会場の中心部辺りにはヌード写真などを配置し、周囲にはパリを舞台とした写真を配置していた。パリの写真に内包されていると見ることも出来るのではないだろうか。

パンフレットにはカルティエ=ブレッソンとの比較がされていたが、僕には少し疑問が残った。

戦争写真展。

これは写真そのものというよりも、展示されている写真がどのような媒体によって言説を形成したかということに重点が置かれていると思う。時代はある程度、第二次大戦前後に限定されているし、時系列的には各写真家の作品にずれはさほどなかった(はず)。戦中の雑誌においてどのように写真が解釈されて、利用されたのかという方が前面に出ている写真展であるように思えた。まとめるとすれば、戦中時の写真雑誌における「戦中写真」の言説の形成とでもいえようか。

写美についてはいずれid:Arata氏がブログで詳しくあげてくれると思います。