金曜日は大学院演習。

ドラクロワの『メディア』を取り上げて、それが当時の舞台芸術とどのような関係を持っていたのかというものを追った発表。

個人的に質問してみたかったのが、今回の発表では描かれていたものに注目して発表をされていましたが、ではどのようにそれが表現されているかというドラクロワの技法的な部分についてです。

ギリシア悲劇に関しては、ほかのものとは違った形の舞台装置が必要になるのではないでしょうか。ギリシア劇の場合はコロスと呼ばれる合唱団が配置されることになるかと思うので。詳しいことはよく分かりませんが。ギリシア劇やシェークスピアの劇はわりとビデオやDVDなどで見れる場合も多いので、そちらを見れば雰囲気くらいはつかめるかもしれません。

当時の文学作品や社会的状況との関係にも興味を持ちました。ドラクロワと同年代に自然主義のエミール・ゾラ、ダゲレオタイプを発明したダゲールなど目に見えるものを文学や写真など別の形でうつしとろうという情熱に満ちていた時代のように感じます。そうした背景を考えると、ドラクロワが舞台では実際に行なわれていない1シーンを絵画で表現したことにも新たな見方ができるのではないか、と思ったりしました。ただ、これを追求すると『メディア』から離れてしまうような気もしますが。

なによりもお疲れ様でした。