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- 作者: モーリス・メルロ=ポンティ,竹内芳郎,小木貞孝
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1967/12/01
- メディア: 単行本
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主―客などの対立を解消するため、メルロー=ポンティは身体の概念を導入する。
そこには身体図式と呼ばれる図式が存在し、そこから外界へと投射が行われることで世界が形成されることになる。そこにはゲシュタルト心理学との影響関係を見て取ることができるだろう。
こうした意味で、メルロー=ポンティの身体は身体図式という、言ってみれば自己の内の深部、垂直方向の身体概念をもつ。
また、そうした身体概念は極めて綺麗な存在であり、ある意味では希望に満ちているという印象を受けるのだが、現在身体の問題を考えるとそこにいくばくかの物足りなさを感じてしまう。