Mathematical Theory of Communication

Mathematical Theory of Communication

コミュニケーション論の部分を中心に読む。

ベル通信社の技師だけあって、発想がかなり技術論的。もちろん、これからいろいろな発想にもつながっていくのだけれども、今このコミュニケーションモデルをそのまま使うのは無理がある。シャノン=ウィーヴァーのコミュニケーションモデル/理論に関しては、批判も数多く出ており、上手くまとめた本も多い。例えば、ステュワート・ホールなどの理論が挙げられる。
技術論ということに関しては、安直ではあるがマクルーハンとのつながりも想定されるだろう。
また、シャノン、ウィーヴァー、マクルーハンのコミュニケーション論にはユートピア的発想も強く見られる。もちろん、ユートピア論は決して彼らだけのものではないし、時代も微妙にずれているし、念頭においているメディアも違うので一概には比較できないが。
ただ、彼らが間違いなく切り結ぶ点としてはコンピューターによるネットワーキングシステム、インターネットが挙げられる。

コミュニケーション論は現代アートなどでも良く取り上げられる。いろいろな補足として

コミュニケーションの美学 (文庫クセジュ)

コミュニケーションの美学 (文庫クセジュ)

をざっと見つつ。クセジュ文庫。個人的に意外とさらっと読めない本。結構勉強になる。ただ、訳が少し気になるか。


現代アートの危機』の訳のひどい部分、欠損部に手を入れ直す。実際に開催された展覧会が具体例で挙げられているので、それはチェックしておくこと。余裕があれば、レジュメにすること。

その合間に、身体論のお勉強と小休止をかねて、モーリス・ベジャールのDVDを見る。
ベジャール・インプレッションズ』→http://www.fairynet.co.jp/www/on-shop/html/av/DD-150695.html

面白い。面白いのだけれども、各舞台のダイジェストなので、もう少し見たいのにぶつぶつ切れて、すぐ次の舞台に行ってしまうのでいらいらがたまるときもあったが、まあ、インタヴューとそういうダイジェストを中心としたDVDなので。その中でダンスと衣装や身体等の関係について、ベジャール自身語るところがある。特に衣装や舞台装置については興味深い。それと、使われている音楽。ストラヴィンスキーはまああるとして、デューク・エリントン、坂本龍一もあるのには驚いた。また、三島の『近代能楽集』をモチーフにしたものもあるみたい。エリントンの曲は「サッチ・スウィート・サンダー」。
ざっとみていると、『コンドルズ』をなんとなく思い出してしまった。


後はドゥルーズを読む。差異と反復の概念の整理。これはきちんとレジュメにする予定。