「ダニ」を中心にして、ユクスキュル、ドゥルーズアガンベンの関係を整理する。

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)

千のプラトー―資本主義と分裂症

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開かれ―人間と動物

開かれ―人間と動物

ダニ三部作。

基本は<環世界 Umwelt>というものがどのようなものとしてユクスキュルに提案され、ドゥルーズがどうそれを受け継ぎ、アガンベンが解釈しているかを検討する。次に、アガンベンの解釈をドゥルーズのそれと比較するという筋道をひとまずはとることにする。その後、襞の概念とライプニッツへ。
ここがはっきりすれば、18,9世紀の芸術論と一定の距離をとる議論のきっかけとなるだろう。鍵となるのはアガンベンも触れることになるユマニスム―反ユマニスムの概念と、ドゥルーズの<動物になること=動物への生成変化>、マシニズム(≠メカニズム。単なる機械論ではない)の概念、および時間・運動概念。アガンベンに関しては、去年の現代思想にその芸術論とともに特集が組まれているのでそちらもチェックしておくこと。

なおユクスキュルを中心としたこのあたりに関しては論文もいくつかある。